愛する人へ今




「なんだよ、蓮。てかお前顔色悪くね?」


そういって彼の手が私に触れようとした。


なんでかわからない。

彼が怖いわけでもないのに。



ただ咲と過ごした日々が壊れていきそうで、体がびくっと反応してしまった。



「!!…そういえば私担任に呼ばれてるんだった。杏寿、つきあってくれる?」


「え、あ「ちょっと行ってくるねー。またね!蓮、凜くん!」




そう言い残し、藍は私を連れて素早く教室から出た。







「ふぅ…。さてと、落ち着いた?」

「…うん。連れ出してくれてありがと。」


「どうってことないよ、こんなこと。」


担任に呼ばれてるのは嘘だったようで、私を連れ出すための口実らしい。
二人の連携はすごい。


さっきの一瞬で蓮にも意味が伝わったみたい。



まぁ…。
連携っていうかさすがの蓮も気付くよね。



「ごめんね、こんなことでいちいち…。」


「ううん。あれは仕方ないよ。私もびっくりしたし。」