「ぇ、と………。
あの、私きり「「ねぇ那柚
ホントに騙したの」」

「あの、お母様?
私の話をきい「「答えなさいっ!
何かしたんだったら謝らないといけないのよっ(ノд<。)゜。」」

さっきから未来が那柚の母の誤解を解こうとしているにも関わらず、ことごとく未来を無視していく。
那柚に至っては、何を言われてももうシカトだ。
しかもよく見てみれば、那柚の母の服装はゴスロリまではいかなくても、世間から見るとかなりそれっぽい格好だった。

そんな那柚の母は、ゆったりとした袖口を揺らしながら那柚にまだ問い詰めていた。

「那柚っ!
シカトばかりしないで答えてっ。
一体何でこんなことに…(;_;)」

那柚の母が一呼吸おいた瞬間を、未来は見逃さなかった。

「お母様
私のお話を聞いてくださいっ!」

あまりの声の大きさに、那柚の母は思わず

「はいっ!」

と言ってしまった。

「お母様、そんな…私怒ったわけではないので……(@_@;)
どうしよう、湖都音ぇぇΩÅΩ;」

「……初めまして、那柚くんのお母様。
わたくし桐谷家に仕えております、南條(ナンジョウ)湖都音と申します。
つまらぬものですがこれを…。
桐谷家のシェフが作りました、アップルパイでございます。
お口に合うか分かりませんが、どうぞお召し上がりください。」