~空斗~

「でも血は繋がってない」
そう口にする俺は内心そんなの屁理屈だってわかってる。

でも…

「そういう問題じゃないだろう」

俺が未来とこの先ずっと一緒にいるためにはいつか通る道だったんだ。

ただ、それが“今”なだけ。

俺は繋いでる未来の右手に力をいれる。

“大丈夫”

そう伝えるために…。

「何で駄目なんだよっ?好きなのにっ…」

“好き”

だけじゃダメなのか?

これ以上ないぐらい未来が好きなのにー…。

“姉”や“弟”なんて関係ない!

そう言おうとした俺に母さんは静かにため息をつく。
「あなたたちはまだ未成年なのよ?何かあったら母さんたちの責任なの」

「何かっ…おきないようにするっ…」

「無理よ」

と母さんは断言する。

「とりあえず今日はもう寝なさい。未来はここに残って」

仕方ない…

また明日話し合おうー…。
そう思っていた俺は、やっぱりまだまだ子供だった。

夜、リビングで母さんと父さんと未来が話してる内容も知らずに…

俺は…バカだったー…