~空斗~
6月6日。
未来の誕生日当日。
母さんと父さんは家にいるから、俺たちは10分遅れで家をでて待ち合わせをすることにした。
俺はよくいく本屋の前のバス停で未来を待っていた。
未来を待ってる10分も…
なぜか嫌じゃないんだ。
これが“恋”のすごいところだ。
とか思ってると後ろから肩を叩かれた。
「未っ…」
未来っと言おうとした口を俺はすんどめでとめる。
俺の目の前にいたのは未来じゃなかったから。
今時~な感じのきれいなお姉さんが口を開く。
「ねぇ君今暇私たちと遊ばない」
ナンパか。
年は2、3つぐらい年上っぽそう…。
…が3人。
「あー…彼女待ってるんで。」
その女はしばらく
「えー」
て言ってたけど、未来がくると「ちぇ~」っていってどこかへ歩いていった。
「未来っ!」
日の光を浴びて少し茶色がかった長い髪に薄いピンクのワンピースを着ている未来はいつもよりも大人びて見える。
ー…デートだからかな
俺が手を繋ごうとすると…
「ねぇ…」
明らかに不機嫌な未来の声。
「ん」
「さっきのお姉さんたちなんなのよ」
「愛人」
と俺はくすっと笑っていう。
ごめんね。
意地悪して。
でも未来が妬くなんてレアだから。
「っ…もう知らない」
ふいっと後ろを向いてぷーとふくれる未来はしばらくして、話かけて欲しそうにちらちらと横目で見てくる。
「ぷっ」
もっと見ていたいと思うけど、本気で拗ねられると長いので話かける。
「うそうそ。ナンパだよ」
断ったけど。
と付け加えると未来は嬉しそうに「本当」と微笑んだ。
本当に分かりやすい奴…。
「本当。お前みたいな奴ほっとけるか。」
といって手を握る。
未来は顔を真っ赤にしてたけど、指と指の間に自分の手を絡ませてきた。
「…」
正直びっくり…。
せめて握り返して欲しいとだけ思ってたから、いきなりの未来の反応に驚く。
だけど未来に気づかれたくない。
…だめだな…俺…。
「未来、だいた~ん」
といって動揺を隠した。
未来にドキドキさせられんのって悔しいから。
俺が未来をいっぱいドキドキさせてやりたいんだ。
「今日、どこ行きたい」
「んとねー、んと…」
頭を抱えてしまった。
そこまで悩むっ
…つい口にしてしまった俺をじぃ~と未来が見つめる。
「当たり前でしょ」
「えっ」
「私はこれが初デートなのっ一生の思い出なんだからっ」
“一生”…。
その言葉に反応する俺。
「なあ未来…」
“一生”なんて一緒にいられるのだろうか
仮にも俺たちは“姉と弟”で。
いろんな人たちから変な目で見られるかもしれない…
「ん」
でも…
「俺、お前がいるだけで幸せ。絶対手に入らないと思ってたんだ…父さんと母さんは絶対反対すると思う。」
「うん…」
でも…
「俺がお前を守るから」
そう言って俺は未来を抱きしめる。
「ちょっ…ここバス停…」
といいつつも未来はひきはがそうとはしない。
そのままぎゅっと抱きしめる力を強くすると「あっ」といきなり俺の顔をのぞきこむ。
「遊園地行きたいっ」
急にねぇ~行きたい~とねだり始める未来。
別にいいけど…。
なぜ遊園地なのか疑問に思いながら俺は、新しいおもちゃを手に入れた子供のようにはしゃぐ未来を見つめていたー…
6月6日。
未来の誕生日当日。
母さんと父さんは家にいるから、俺たちは10分遅れで家をでて待ち合わせをすることにした。
俺はよくいく本屋の前のバス停で未来を待っていた。
未来を待ってる10分も…
なぜか嫌じゃないんだ。
これが“恋”のすごいところだ。
とか思ってると後ろから肩を叩かれた。
「未っ…」
未来っと言おうとした口を俺はすんどめでとめる。
俺の目の前にいたのは未来じゃなかったから。
今時~な感じのきれいなお姉さんが口を開く。
「ねぇ君今暇私たちと遊ばない」
ナンパか。
年は2、3つぐらい年上っぽそう…。
…が3人。
「あー…彼女待ってるんで。」
その女はしばらく
「えー」
て言ってたけど、未来がくると「ちぇ~」っていってどこかへ歩いていった。
「未来っ!」
日の光を浴びて少し茶色がかった長い髪に薄いピンクのワンピースを着ている未来はいつもよりも大人びて見える。
ー…デートだからかな
俺が手を繋ごうとすると…
「ねぇ…」
明らかに不機嫌な未来の声。
「ん」
「さっきのお姉さんたちなんなのよ」
「愛人」
と俺はくすっと笑っていう。
ごめんね。
意地悪して。
でも未来が妬くなんてレアだから。
「っ…もう知らない」
ふいっと後ろを向いてぷーとふくれる未来はしばらくして、話かけて欲しそうにちらちらと横目で見てくる。
「ぷっ」
もっと見ていたいと思うけど、本気で拗ねられると長いので話かける。
「うそうそ。ナンパだよ」
断ったけど。
と付け加えると未来は嬉しそうに「本当」と微笑んだ。
本当に分かりやすい奴…。
「本当。お前みたいな奴ほっとけるか。」
といって手を握る。
未来は顔を真っ赤にしてたけど、指と指の間に自分の手を絡ませてきた。
「…」
正直びっくり…。
せめて握り返して欲しいとだけ思ってたから、いきなりの未来の反応に驚く。
だけど未来に気づかれたくない。
…だめだな…俺…。
「未来、だいた~ん」
といって動揺を隠した。
未来にドキドキさせられんのって悔しいから。
俺が未来をいっぱいドキドキさせてやりたいんだ。
「今日、どこ行きたい」
「んとねー、んと…」
頭を抱えてしまった。
そこまで悩むっ
…つい口にしてしまった俺をじぃ~と未来が見つめる。
「当たり前でしょ」
「えっ」
「私はこれが初デートなのっ一生の思い出なんだからっ」
“一生”…。
その言葉に反応する俺。
「なあ未来…」
“一生”なんて一緒にいられるのだろうか
仮にも俺たちは“姉と弟”で。
いろんな人たちから変な目で見られるかもしれない…
「ん」
でも…
「俺、お前がいるだけで幸せ。絶対手に入らないと思ってたんだ…父さんと母さんは絶対反対すると思う。」
「うん…」
でも…
「俺がお前を守るから」
そう言って俺は未来を抱きしめる。
「ちょっ…ここバス停…」
といいつつも未来はひきはがそうとはしない。
そのままぎゅっと抱きしめる力を強くすると「あっ」といきなり俺の顔をのぞきこむ。
「遊園地行きたいっ」
急にねぇ~行きたい~とねだり始める未来。
別にいいけど…。
なぜ遊園地なのか疑問に思いながら俺は、新しいおもちゃを手に入れた子供のようにはしゃぐ未来を見つめていたー…

