~未来~
学校につくと空斗も優もきていた。
「あっ…未来…」
私を見た空斗がいう。
きっと朝のことを思い出したのだろう。
少しうつむく。
私はかばんを机の上に置き教科書を中にいれる。
かなり気まずいまま。
そんなふいんきを感じ取ったのか、優と紀伊はこそこそと私たちから離れる。
“今日帰り話あるから待ってて。優と空斗君にはナイショね”
とかかれた紙を紀伊が残して。
二人にナイショということはよっぽどのことだろう。
そう思い、私は席に座った。
授業後。
しんと静まりかえった教室で私と紀伊は机を並べて座っていた。
紀伊はもともと優と帰るつもりだったらしいんだけど
「んあ断った」
といっている。
…いいんだろうか。
なんかすごい恨まれそう…私。
う~んと悩んでる私をまっすぐ見つめる紀伊の視線に気付き顔をあげる。
「あのさ…コンドームのことなんだけど」
普通の会話だったら私の顔は真っ赤になって怒っていただろう。
でも紀伊の顔が真剣で…。
「とりあえずごめん。空斗君にばれると思ってなかったの」
「うん…」
といって私はうつむく。
だってあれから空斗と話してないし誤解されたかもしれない。
私も悪いんだけど。
「それで…未来は空斗のこと本気で好きなんでしょ」
「えっ」
と声が漏れる。
まさかばれてるなんて。
テストのときの脅しネタは結局私の過去の恥ずかしい話だったからばれてないと思ってたのに…。
「そんなこと…」
まるで…
「嘘つかないで」
すべてを見透かされてるみたいで…
「ちゃんと真剣に答えて。もし…」
私は息が詰まる。
紀伊のいってること本当だから。
図星だから。
「もし、未来が“弟”の空斗君のことを好きでも私は変な目で見たりしないよ。絶対」
好き。
空斗のことが。
“弟”としてなんて見れるわけない。
昔から…
誰よりも先に君をみて誰よりも先に君に恋したんだよ。
「どうなの」
紀伊に聞かれて今まで閉じ込めていた気持ちが外にでていくような気がした。
『神様って信じる』
『信じない』
といった空斗はふいっとどこかをむく。
『神様は信じる人のお願いだけをかなえるんだよ』
今思えばあれは私自身にいっていたのかもしれない。
信じれば空斗とのこともなんとかなるって…。
いつか…
いつか…って。
「…好きっ…だよ」
自然と涙が流れてくる。
私は紀伊に聞こえないよう声を押し殺していた。
「え…」
後ろで小さくつぶやく空斗を見るまでは。
学校につくと空斗も優もきていた。
「あっ…未来…」
私を見た空斗がいう。
きっと朝のことを思い出したのだろう。
少しうつむく。
私はかばんを机の上に置き教科書を中にいれる。
かなり気まずいまま。
そんなふいんきを感じ取ったのか、優と紀伊はこそこそと私たちから離れる。
“今日帰り話あるから待ってて。優と空斗君にはナイショね”
とかかれた紙を紀伊が残して。
二人にナイショということはよっぽどのことだろう。
そう思い、私は席に座った。
授業後。
しんと静まりかえった教室で私と紀伊は机を並べて座っていた。
紀伊はもともと優と帰るつもりだったらしいんだけど
「んあ断った」
といっている。
…いいんだろうか。
なんかすごい恨まれそう…私。
う~んと悩んでる私をまっすぐ見つめる紀伊の視線に気付き顔をあげる。
「あのさ…コンドームのことなんだけど」
普通の会話だったら私の顔は真っ赤になって怒っていただろう。
でも紀伊の顔が真剣で…。
「とりあえずごめん。空斗君にばれると思ってなかったの」
「うん…」
といって私はうつむく。
だってあれから空斗と話してないし誤解されたかもしれない。
私も悪いんだけど。
「それで…未来は空斗のこと本気で好きなんでしょ」
「えっ」
と声が漏れる。
まさかばれてるなんて。
テストのときの脅しネタは結局私の過去の恥ずかしい話だったからばれてないと思ってたのに…。
「そんなこと…」
まるで…
「嘘つかないで」
すべてを見透かされてるみたいで…
「ちゃんと真剣に答えて。もし…」
私は息が詰まる。
紀伊のいってること本当だから。
図星だから。
「もし、未来が“弟”の空斗君のことを好きでも私は変な目で見たりしないよ。絶対」
好き。
空斗のことが。
“弟”としてなんて見れるわけない。
昔から…
誰よりも先に君をみて誰よりも先に君に恋したんだよ。
「どうなの」
紀伊に聞かれて今まで閉じ込めていた気持ちが外にでていくような気がした。
『神様って信じる』
『信じない』
といった空斗はふいっとどこかをむく。
『神様は信じる人のお願いだけをかなえるんだよ』
今思えばあれは私自身にいっていたのかもしれない。
信じれば空斗とのこともなんとかなるって…。
いつか…
いつか…って。
「…好きっ…だよ」
自然と涙が流れてくる。
私は紀伊に聞こえないよう声を押し殺していた。
「え…」
後ろで小さくつぶやく空斗を見るまでは。