わたしに背を向けてしゃがむ響くん 「足くじいてんだろ?おぶるよ」 「あ、ありがと」 わたしはおんぶしてもらった 秋の冷たい体で冷えたわたしの体が 心から暖まってくる 安心して涙が出る 「正直、響くん来てくれるなんて思ってなかったよ 6年前みたいに突然現れて、すごいかっこよかった」 「どう、俺に惚れた?」 「惚れてませーん」 「だと思った」 響くんはクスクスっと笑った