今にして思えば、ずっと一緒だったよね。

物心ついた頃からなんて生温くて、
それこそ生まれた時から。


だから私の世界にはいつだって、君がいたよ。


平凡な私と違って、なんでも出来るような、そんな君だった。
手を伸ばせば届く距離にいたのだけど、どうしようもなく遠かった。どうしようもなく、違っていた。

だけどそばにいることは当たり前で、その当たり前がずっと続くのだと、何の疑いもなく信じていたんだ。

ただ君の隣にいられるならそれでよかったのに、どうにも男女の差というやつはそれを許してはくれないらしい。

――それを悟った、中学2年の11月。