「俺の家へ、ようこそー!!」
「……あの、訳わかんないんですけど。」
「大丈夫、大丈夫。あー、腹減ったー。」
笑顔でそう答え、家へ入って行くに山下に拍子抜けして肩を落とす紗英
何でこんな事に……
紗英は今、夏生の家の玄関にいたのだ
ーーー
「あ、あのさっ!!俺の家行こうっ!」
あの後、山下はそれだけ言うと紗英の有無を聞かずに、腕を引いて自転車の後ろに乗せた
途中、何度も降ろしてと言ったが山下は聞き入れず、仕方なく乗っていると、本当に家まで連れてこられたのだ
大体、今日初めて話したのに……何で家なんか……
紗英が玄関で渋っていると、夏生に背中を押され一緒にリビングへ入った

