「うん。…もう大丈夫。ありがとう」 鞄を持って立ち上がった紗英の手首を、山下がパシッと掴んだ 「ちょっと待って」 二人とも立っている状態のため、どうしても夏生を見上げる形になっしまう紗英 「え?」 「…………。」 「あ、タオルは洗濯してちゃんと返しますよ?」 「ちげーよっ!タオルなんかどーでもよくて……あの、その……」 「何?」 紗英が顔を傾けて聞くと、夏生はバッと顔を逸らした そして、もう一度勢いよく紗英の方に向き直す 「あ、あのさっ!!ーーー」