そう穏やかな口調で言うと、山下は近くの階段を降りていった
追いかけて全部を吐き出したくなったが、紗英にはそれが出来なかった
「私が幸せになっていいはずない…」
ーーー
「まだかなー、二人とも……」
そして夏休みが始まり、美保から電話で夏祭りに誘われた紗英は待ち合わせの神社に二人を待っていた
あれから山下とは顔も合わせていないし、話してもいなかった
「はぁ、また考えてる…」
ぼーっとするといつも山下の事が、頭を過ってしまう
「てか、二人とも遅い……」
腕時計を見て溜め息を吐くと、あの人の声が聞こえてきた

