やめて、やめてよ…アイツはそんな奴じゃ…
「てか山下も王子様とか騒がれてっけど、中身は健全な高校生ですか~。」
「確かになっ!」
「なんかショックだわー。白けるー。」
「…やめてっ!!」
椅子から立ち上がって紗英が言うと、益々周りの人たちは面白おかしく騒ぎ立て始める
「何、山下のこと庇ってんのー?」
「新田も男なんか興味ないーみたいな顔して意外にやることやって……」
「おい、今なんつった?」
「はー?だから新田も…って山下!」
え、山下……?
振り返ると今までに見た事のないような冷たい表情の山下が立っていた
「お前、それ本気で言ってんのか?」

