いい加減起こすか……
「山下、山下っ」
「母さんもうちょい~……」
「誰があんたのお母さんよ。」
「へ…って紗英っ?!」
壁に寄りかかっていた夏生が思いっきり飛び上がって頭をぶつけた
「いってーっ!!」
「おはよう。ねぇ今日土曜日だけど、部活とか大丈夫なの?」
「まだ大丈夫。紗英熱は?…って毛布、2枚ある…?」
「あっ!その…」
実は何だか山下を廊下で寝せてしまうのも、申し訳なかった紗英はもう1枚毛布を引っ張り出してきて、廊下の壁にもたれかかって寝たのだ
「え、もしかして紗英もここで寝ちゃったの?」
「きゅ、急に酷い睡魔に襲われて…」
「酷い睡魔て…。なーんだ、それなら最初から紗英のベッドで二人で寝れば良かったなー。」

