なんか余計に頭痛くなってきた…
「あ、アイツどこで寝るんだろ…」
まぁいっか。適当にソファーにでも寝てくれるだろう…
「……。あー!何で病人の私がアイツの世話までしなきゃなんないのっ!」
その後、ずっと目を閉じていた紗英だったが、やはり気になってしまい、クローゼットにしまってある毛布を引っ張りだした
部屋を出るとドアの横に壁に寄りかかる山下の姿があった
「山下…?」
あれ、てっきりリビングにいると思ってたんだけど…
「こんな所で…」
そして山下の近くに“具合悪くなったら起こして”という紙が置いてある
なんていうか、真面目っていうか……
スヤスヤと綺麗な顔のまま寝ている山下に、紗英は苦笑した
「こんな所で寝てたら今度はあんたが風邪ひいちゃうでしょ…」

