「ん?紗英どーかした?」
「ううん…何でもない…」
「でも何か顔色悪いな、どれどれ…」
夏生はコップを置いて、紗英の前髪を避けて額に手をあてる
なんか、冷たくて気持ちいいような……
「え、熱い…って紗英?紗英ーーー」
ーーー
「紗英、起きて。紗英…?」
「お、父さん…?」
「紗英?あのな、お父さんはあの日ーーー」
「やめてっ!!やめて……。全部私のせいだってわかってる……ごめんなさい……お父さん、許して……」
「ーーー紗英っ!紗英っ!」
「ん……」
誰……?
うっすらと目を開けると、山下の心配そうな顔
な顔が視界に広がった
「え、山下……?」
「良かった、目覚めて…。紗英が倒れたと思ったら急に息苦しそうにし始めて…」
ソファーに横になっていた体を起こすと、机の上の薬や冷えピタが目に入った
「あれ、買ってきてくれたの?」
「うん、近くにコンビニあったからさ。それより紗英は寝た方が良い。薬飲めそうか?」
「うん…あの、山下…」
「ん?」
「ありがと…」
「え…。どーいたしましてっ!素直な紗英初めて見たー!」
「…うるさい。」

