わっ、転ぶ……!
思わずギュッと目を瞑ると、思い切り腕を引かれて温かい何かに包まれた
え、何これ……
「痴漢」
目を開けると山下が腕で受け止めていて距離が二人の距離が近かった
そのままの体制で紗英が冷たく言うと、山下は急いで離れて両手を挙げた
「へっ、うわっ!ごめん!でも別に痴漢とかじゃなくてっ…新田が転びそうだったからつい…」
「それ……」
夏生の腕に枝が擦れて、少し血が出てしまっていた
「え、あー。このくらい大丈夫だからっ!サッカーなんかやってるともっとケガすっし!」
「…ちょっとしゃがんで」
「へ、」
「いいからそこのベンチに座って!」
「は、はい……」

