【完】イチョウ~あたしは幸せでした~









ポロっと手紙に一滴のしずくが落ちた。





そこからだんだんと滲んでいく文字。






あの不器用な蒼が一生懸命書いてくれた手紙。



あたしに残そうとしてくれた手紙。





あたしは声が出なかった。





ただただこぼれ落ちる涙を拭っていた。