【完】イチョウ~あたしは幸せでした~








「蒼くん。お父さんの病院に行こうか。」



……




「え?」




「ちゃんと大きなところで調べてもらった方がいい。」



なんだよ。


信也さん顔、怖ぇよ。




「俺が送るから、待合で待ってて。」


「はい……」



俺は言われるままに待合室まで歩いた。





しばらくして、
白衣からスーツに着替えた信也さんが来た。




「行こうか。」




俺は少し怪訝な顔をする信也さんの後を付いて行った。