【完】イチョウ~あたしは幸せでした~






「蒼くんでしょ?電話出なくていいの?」


「電話じゃなくて、メールだった」



「そうなの??」



「うん」





あたしはメールボックスを開いてメールを読んだ。




【ごめん、今まで気づかなかった。分かった帰る。ていうか舞衣、まだ校内にいるなら
一緒に帰るか?】



という内容だった。




今まで寝てたの…!?




「帰んなよ!一緒に!」




突然あたしの後ろから蒼のメールを
覗き見していた未唯が言う。




「え?でも未唯……」


「私たちは校門で
どうせバイバイなんだからいいよ??
彼氏と帰んな?」



「未唯……うん!!ありがとう!!」




あたしは蒼にすぐ返信して教室を出た。




──……



【今からそこに行くから待ってて!
一緒に帰りたい!!】