嬉しいメッセージを何度も読み返していると、名前の下にはメールアドレスと電話番号らしき物がとても小さく書かれていた。


本当に小さく。これは教える気があるのだろうか?と疑いたくなるほどの文字だ。


あれだけ強引な行動を取っていたというのに、この遠慮がちな文字。違いすぎる同じ人物の行動が、可笑しくて、可愛いなと思った。


咄嗟に携帯に手を伸ばし早速連絡を……って、一体何を言えばいい?


ちゃんと話をしたいとは思ったけど、電話やメールでなんてどうしても嫌だ。面と向かって話したい。こんな機械を解してだなんて、俺が許せない。


明日からしばらく休みだと言っていたし、今連絡しなければ週明けまで顔を合わせられないし、それまで一度も連絡をしなければ、もう彼女から行動を起こしてくれることはない様な気がする。それどころか、彼女が放れていってしまうような、そんな不安さえも感じる。


彼女と繋がっていたい。だから、お礼だけでも今メールしておこうか。


その後のことは、また明日考えよう。


これ以上は、今の俺の頭では考えられない。





「よし、そうと決まれば」




1人で大きく頷いて、メールの作成を始めた。