【完】白衣とお菓子といたずらと

――ガチャ、ガチャ

――ジャー


「ありがとうございます」


「気にする事じゃないよ。片付けくらいは俺でも出来るから。美沙は座ってて」


美沙の仕事でも出来事を話したりしながら、楽しく2人で食事をした。


そして、作ってもらった身だから片付けくらいしようと、食後の皿洗いを俺が買って出た。


俺としては、やってもらって当たり前になりたくないと思っているから、どうってこと無い事。けれど、美沙はそれが気になるらしい。


何度も美沙の手伝いを断ると、申し訳なさそうな顔をしながら渋々といった表情で、ソファの方へと移動した。


「いつも自分でやっていることだから、これくらいは俺にさせて」


「はい……分かりました」


明らかに敬語になってこちらの様子を気にしている彼女に、もう少し頼ったほうが良かったかなと少し後悔した。


きっとこれからもこんな機械があるだろうから、少しずつ俺の役割も貰うようにしていかないと。少しずつ、少しずつな。


仕方なさそうにだけれど、テレビを見始めた彼女の背中をみて、さっさと終わらせようと腕まくりをして気合をいれた。


早く、彼女と2人でゆっくりしたい。