【完】白衣とお菓子といたずらと

「……怒ってます?内緒でやりとりしてた事?」


自分の鈍感さに落胆していると、不安そうに彼女は俺の顔を覗き込んできた。


そんな不安な顔しないでいいいのに。


姉ちゃんに俺の彼女になりたいってニュアンスのことを話していたことには驚いたけど。それって、はっきりと言える位に真剣な想いってことだろ?そんな嬉しいことはないのにな。


「怒ってないよ。疑問に感じていたことが繋がってスッキリした。……嬉しかったよ」


「嬉しいって?」


彼女には俺が何に喜んでいるか伝わっていないらしい。きっと、つい言ってしまったとか、そんな風なんだろうな。


「あぁ、嬉しいよ。だって、姉ちゃんに俺の彼女になりたいって言ってくれるくらいに、真剣に俺の事想ってくれてたんでしょ?嬉しいに決まってるよ」


「……///」


「さっき自分で言ってたよ」


やっぱり気づいていなかったらしい。俺に指摘されて初めて気づいたらしく、一気に顔が真っ赤に染まった。


恥ずかしがっているのが一目瞭然だった。


「……ずっと好きだったって言ったじゃないですか」


美沙は頬を膨らませながら、拗ねたように訴えてきた。

うん、可愛い。


「ちゃんと聞いてたよ。でも、それを実感させられたんだよ。本当なんだなって」


「そういう事にしときますけど」


俺の説明に渋々納得したようだった。