「そーだ、悪いのは君だ。
誰かを責めンな。
でも、自分も責めンな。
死んでお詫びを、なんて死んでも思わないよーに!」


「…」


「泣いてばっかいねーで、大人になれって。
でもって、幸せになれって。
君に宛てた千鶴子サンのメッセージが、座敷牢の天井にあったよ。」


「千鶴子の…?」


「そー。
千鶴子サンは心から君の幸せを願ってた。
悪いコトしたと思うなら、彼女に恥じない生き方をしてみせろ。」


「‥‥‥うん。」


奥歯を噛みしめて涙を堪えた清司郎が、コクリと頷く。

やっぱまだまだ幼いケド、泣き虫は改善されたカナ?

由仁は清司郎を見下ろして、少しだけ目元を和ませた。

あー… なんか…
イイんだ? こんなんで?

説教するほうもされるほうも、ちょっとズレてる気もするケド…
二人の中では、ナニかが決着したみたい?

独特な親子だな、オイ。
DNAが特殊なの?

流血の惨事生ライブ危機は、ひとまず去ったワケで。

どことなくホっとした空気が流れる中、甲高い声が上がった。


「ちょっと!
こんなんで終わりなの?!」