外から見えた明かり取りの窓は、通路側にあった。
まぁ、当然デスヨネ。
この大きさじゃ、割っても逃げられるとは思えないが、万が一ってコトがあると困るワケだし。
通路からは、見える。
夾竹桃が咲く裏庭が。
果たして牢に入れられた者からも、ソレは見えるのだろうか?
牢格子には閂がかかっているだけで、鍵はついていない。
中からは手を伸ばしても届かないだろうが、外から開けるのは簡単だ。
由仁は、やはり木で出来た戸を潜って牢に入ろうとした。
日向は、由仁の後を追うために、持っていた靴を足元に置こうとした。
その瞬間…
カチリ
二人の背後で、ついさっき聞いた金属音が…
‥‥‥‥‥コレ、まさかの?
「錠の音っスネ…」
日向が呟いた。
「だネー…」
由仁も呟いた。
回れ右をした日向が、座敷牢の扉を揺する。
ハイ。
どー見ても閉まってます。
本当にありがとうござ(ry
…
って…
鍵かけられたぁぁぁぁぁ??!!



