さっきとは比べ物にならないほどの衝撃が、見事余裕を粉砕。

どーしよう?
どーしよう?

とりあえず、ダイエットで腰のくびれを確保すりゃイイのか?

そもそも、ちっパイで黒ビキニとか許されンのか?

まさかのパッド三枚盛り復活か─────?!

変な汗を大量に流しながら頭を掻き毟る日向の肩に、樹がそっと手をかけた。


「心配するな、一年女子。」


自信と闘争心に満ち溢れたその表情。

そして、高らかに勝利宣言を…


「フハハハハハ!
ジンが本気になろうが、勝つのはこの俺だ!
百合の黒ビキニを見るのも、この俺」


「着ないケドね。」


「そんな?!」


ハイ。
百合の食いぎみの拒否で、樹の勝利宣言は呆気なく終了。

着ろよ、着ないよ、着てよ、着ないよ、着てクダサイ、黙れムッツリ…

隣で延々と繰り広げられる夫婦ゲンカをよそに、日向は指を交互に組んで祈りを捧げ続けていた。

どうか、先輩が一番になりませんように。
黒ビキニだけは回避できますように。

ソレがムリなら、すぐさまオッパイが増量しますように……