身を乗り出して日向を見つめた百合が、真剣な口調で話し出す。
「日向…
ジンはね、授業中ほとんど寝てるの。
予備校にだって行ってない。」
「アハハ。
知ってますよ。」
「教科書なんて真っ新だし、板書をノートに写すコトもないの。」
「アハハ。
先輩らしいっスね。」
「なのに…
ずっと一組よ?」
「アハハ…
ハ‥‥‥
あああぁぁぁぁぁ??!!」
たった今まで軽く笑っていた日向が、頭を抱えて絶叫した。
目の前の百合が、顔を顰めて耳を塞ぐ。
店中の視線が集中する。
けれど日向は、周囲の様子に気を配るコトもできずに青ざめていた。
そうだ。
ヤツは一組なンだ。
生存競争の激しいあの高校で、勉強もせずにずっと一組なンだ。
そんな彼が、煩悩の赴くままに本気を出したら‥‥‥
YABEEEEEE!!
黒ビキニもアリだぁぁぁぁぁ!
紐もアリアリだぁぁぁぁぁ!!



