嗤うケダモノ








はぁぁぁぁぁ??!!

ナニソレ?! ナニソレ?!

ナニ要求しちゃってンの?!
このどエロ黄門様はぁぁぁ??!!


「じゃが、杏子ちゃんは気っ風のいいオナゴでのぉ。
風呂なんて面倒じゃと言って、その場で服を全部脱いで…
アレは眼福じゃったぁ…」


ナニ寿命が延びた、みてェな顔してンだ!

てか、杏子さんも!
こんなエロジジィにペロンと裸晒しちゃダメでしょが!

条件なんかのために。

俺の、ために…


「…
ごめんね? 杏子さん…」


由仁は今から叱られる子供のような情けない顔で、チラリと杏子を見た。

だが…

俯き、首を左右に振ってから彼を見上げた杏子の表情は、さらに深い苦悩に満ちていた。


「そんなコト、どーでもイイ。
ジン、他に聞きたいコト…
いや、私に言いたいコトがあるンじゃないのかい?」


「んー?」


「アンタはバカじゃない。
だから、わかったはずだ。
私が…
本気でアンタの母親を捜さなかったコト。」