My sweet lover

由梨が一緒に働くと聞いて、男性スタッフ達は大喜び。


ったく、あからさまねー。


みんな由梨を狙っているのかしら?


なんか腹立つー。


「あぁ、それともうひとつ」


みんなで騒いでいたら、社長が急に口を開いた。


「そこの男連中!」


突然の社長の低く大きな声に、スタッフが全員フリーズした。


「水沢は俺の婚約者だ。

手を出したり、エロい目で見たりしたら、承知しないからな!

わかったか!!」


ギロリと鋭い目で睨む社長に、若い男性スタッフが全員怯えている。


え…?


今、なんて言った?


婚約者???


「ちょっ、えっ?婚約者ってどういうこと???」


あたしは、思わず声を張り上げた。


「いや~!うそでしょ~?ショック~」


美香も半分涙目になっている。


「あ~っ!水沢さんの薬指!社長と同じ指輪だわっ」


美香の言葉に由梨の右手を見ると。


「ホントだ!一緒じゃないのっ。

由梨、ちょっといつからなのーーー?」


全然知らなかったし、いつの間に?


「ごめんね、沙希。三年前からなの」


由梨が申し訳なさそうに、眉を曲げる。


「うそっ」

 
そんなに前から…?


た、確かにこうして並んでいる二人を見ていると、すごくお似合いで違和感がないかも。


あはは…。


今日はビックリし過ぎて、もう仕事にならないわね…。


そんなこんなで、由梨は翌日からあたし達と一緒に、また仕事をすることになったのだった。


だけど、それが一時的な事だと知るのは、もう少し先のこと。