My sweet lover

「オーナーが私に言ったの。夏樹さんの力になってやって欲しい。一緒に会社で戦って欲しいって…」


一緒に、戦う…?


「オーナーの気持ち、よくわかるのよ。

だってオーナーが居なくなったら、夏樹さんはたった一人になってしまうから…」


ドクンと心臓が音を立てた。


ひとり…。


俺の一番嫌いな言葉だ…。


「微力かもしれないけど、私は夏樹さんの力になりたい。

妻としてだけじゃなく、直接仕事に協力したいの」


「由梨…」


どうしてお前はそんなに…。


「由梨。お前、人の期待に応えなくてもいいんだぞ?
お前のやりたいことをしていいんだ。
それが、お前のやりたいことじゃないだろう?」


いつも人の期待に応えて、しんどい思いをして。


もうそんなこと、させたくないのに…。


「ううん。夏樹さん。私の夢は好きな人と結婚することだって言ったでしょう?

その人のためになることなら、私は喜んでするよ」


「由梨…」


「行かされるから行くんじゃないの。
私が行きたいの。
私、頑張るから。
絶対、一流になって戻って来るから。
だから、夏樹さんも頑張って…」


由梨…。