My sweet lover

「それはそうと、お前は誰かに告白したことあるのか?

俺にあれだけ偉そうに言ったんだから、まさか無いとは言わせねーけど」


「あ、ありますよ…」


あんまり思い出したくないことだけど。


「へぇ、いつ?」


「高校の卒業式に。

相手は野球部のキャプテンでした。

私、ソフトボール部だったんです。

だから、野球部とはわりと交流があって」


「へぇ、そいつのどこが良かったわけ?」


「うーん。優しいところですかね。

男子の私に対する態度って、とても女の子にするような態度じゃなかったんですけど、その人だけは普通に接してくれたんです。

あ、もちろん私にだけ優しいわけじゃなくて、みんなに優しいんですけど」


私がそう言うと、社長が少し目を細めた。


「なんかそいつ、朝日みてぇだな」


そう言われてみれば、そうだ。


朝日さんほど優しくはないけど、それに近いものはあるかもしれない。


「-で告白してどうなったんだ?」


「そんなの、あっさり振られましたよ。

水沢はいいヤツだけど、友達以上には思えないって。

三年間その人一筋だったから、振られた時は泣きましたけどね」


「一途だなー」


そう言う社長だって、ありささんに一途だったくせに。