My sweet lover

社長室に響き渡るバイブの音に、冷や汗が流れて来た。


「おい、出ないのか?」


社長が訝しそうに私を見つめる。


「えっと、あの」


私があたふたしていると。


「もしかして朝日なのか?」


あっさり気づいてしまう社長。


仕方なく、私はコクンとうなずいた。


「出ろ」


「えっ、でもっ」


「いいから。出て俺の指示通りに話せ」


「えぇっ?」


ウソでしょーーー?


私は恐る恐る通話ボタンを押した。


「はい…」


頼りなく返事をしてみれば。


『由梨ちゃん。今大丈夫?』


弾んだ声の朝日さん。


全然、大丈夫じゃないでーーーす!