私の両親は
浮気していた

それが
すごく嫌で

自分の家が大嫌いだった

毎日がすごく嫌で
家に帰りたくない!

大好きだった両親が
浮気するんだから…


人はいつか簡単に裏切るものだと…


人を信じることが
恐くなっていた

一人の時に
時々 寂しくなって

誰にも見られない場所で

誰にも分からないように

たくさん泣いた


それをまぎらわすかのように

食べることで
悲しみやストレスを
解消するようになっていた


「過食症」


当時は
この病気がどれほど恐ろしいものか
全く分かっていなかった





いつからだろう…



気づいたら
過食だけでなく
万引きするのがクセになり


高校生のころ
万引きして
警察に指導を受けたり


高校卒業した後の就職先では
お客様の財布を盗み
警察に逮捕された



初めての留置所生活


二度と思い出したくない過去…



ひとつだけ
言えること


「信頼を失うのは一瞬」

正しく その通りだった



こんな私は
幼い頃から

すごく愛嬌が良く
周りからも愛され

学生時代は
常に成績もスポーツも
トップクラスだった


なのに…


すべてが
この一瞬で変わった


いや 自分自身で
変えてしまった

警察に捕まる度に
両親を悲しませ
苦しませて

そう…
いつからか
素直で明るく
優等生だった私が

どうしようもなく
変わり果ててしまった

この事件から
周りからは
一気に距離を置かれ


大好きだった彼氏も
職場の方々からも

今までとは全然違う
みんなが冷めた目で私を見た…

自分でした過ちとはいえ
とても辛くて…悲しくて…


人生ドン底へ


立ち直れないほど
辛かった


それでも両親は
どんな時も

こんな私を見捨てずに

励まして 支えてくれた


留置所で
初めての面会時の
お父さんの言葉


「早く…帰ってきなさい」


心がジーンと

胸が張り裂けそうになった




そこで
ある警察官が
教えてくたこと


「人生は 必ずやり直せる!」


誰だって過ちを犯すことがある

これから先
二度と同じ過ちをしない!
と約束しよう

僕が一生面倒みてやるから




無事に留置所を出てからも

その警察官は


私を一人の「人」として
なにを偏見することなく

いつも信じてくれた


すごく嬉しかった



おかげで
こんな私を信じてくれる人がいるのだと
あったかい気持ちになれた