乗り込んだあと真剣な顔で
夏向が口をひらいた

『ゆあってさ、好きな人いるの?』

『えっ!?逆に聞くけど夏向は好きな人いるの?』

『いない』

『ゆあもいない』

『なーんだ。安心した』

『うん!ゆあもなんか安心。』

夏向は何人か彼女ができた時期があった。ま、すぐ別れてるんだけどね。
夏向に彼女ができるたんびに私はかなしくなった。

別に好きとかじゃないよ?
でもね、自分の夏向をとられたみたいで悲しくなっちゃうんだ。

私もなんにんも好きな人ができた。
でも、フラれると思ったらすぐに諦めがつく。

別に悲しくないんだ。
なんでだろうね。

そう考えるうちに夏向と私はエレベーターを降りた。

『彼氏、ほしいなー』

と私はつぶやいた。
最近、男子が絡んできてうざいんだもん。
『ゆあもそんなこと言うんだ…』

えっ?
なんで、そんな悲しい顔になるの?
私はそう思ったけど言わなかった。

『最近ね、男子に絡まれまくってて、彼氏ができたらからまれなくなるかなぁって。』

『あ、そうゆうことね!』

なんか、笑顔になった。やっぱりさっきの顔は勘違いか!

『あ、着いちゃった!じゃあ、またね』

『うん。ばいばい!』

そう言ってお互いお家に入ってく。