「いや、なんでもねぇよ!
今日も行くんだろ?あの子のとこ」
意味深な顔で、楽しそうに俺を見てくる。
まぁ、俺のことを1番に分かってくれんだけどな。
「うん。
お前の変な言葉のせいで、花音が変な誤解しちまったしなー」
俺はあの日のことを、根にもったようにわざとらしく言ってみた。
「なっ…!
それは悪かったって!!まさか聞いてるとは思わなかったんだよ!」
焦ってそう言う涼太に、思わず笑いが吹き出る。
「分かってるって。
ただ、俺は喋りたいやつと喋るだけ。
水かけたからとか、んな理由じゃねーよ」
「…そうだよな。
優はそんな奴じゃねーもんな!」
ニカッと笑って、俺の全てを知ってるかのようにそんなことを言うこいつ。
なんか調子のってないか?
つーか、涼太が素直すぎて、俺が恥ずい。


