「あっ。佐倉…」
そこにいたのは同じクラスの佐倉 真琴(さくら まこと)。
外見は清楚だけど、明るく元気で話しやすい。
気さくな性格で男子から密かに人気があることを俺は知っている。
同じ中学校ということもあり、俺も女子の方では結構話す方だ。
「三浦がここにいるなんて珍しい!!
テスト勉強でもしてるの?」
俺ってそんなに図書室にいるイメージないのか!?
いや、確かに本なんて滅多に読まないけど!
「ちげーよ!佐倉!
こいつ、こんな難しい本読んでんだぜ?
おかしいと思わねぇ?」
それまで黙ってた涼太が、俺のかわりに佐倉にそう答えた。


