『そういえばね!おばあちゃんが、また優くんに会いたいって言ってた!!』
花音が言ってた言葉。
また会うって約束したのに……。
俺は、おばあさんがいなくなる前に会えなかったな。
「すいませんでした……」
俺はおばあさんのもとへ行き、頭をさげる。
おばあさん。
あなたにまだ、伝えてないことがあります。
花音がここまでやってこれたのは、
きっと、あなたのおかげです。
あなたが花音にピアノを教えてくれたから、俺と花音は出会うことができたんです。
花音を育ててきてくれて、
花音を支えてくれて……。
「……ありがとうございました」
そう言って顔をあげると、
キレイな顔が微笑んでる気がしたんだ。


