「まだ決まってない。そろそろ決めないとまずいよな〜」
はぁっとうなだれる。
「夢は決めるものじゃないよ。
なりたいものに、なるものだと思う」
「いつか心からなりたい!ってのが見つかるといいけど……」
「優くんなら、きっと素敵な夢、見つけられるよ」
……そうだといいな。
花音の声は不思議だ。
本当に見つけられる気がしてきた。
笑ってる花音に、今の夢でも伝えとこう。
「俺は、これからも花音と一緒にいられれば、それでいい……」
そうつぶやいて、花音の方をチラッと見た。
少し頬を赤く染めて、俺を驚いた顔で見つめてる。
でもすぐにその頬は緩んだ。


