【優 side】 『優くん。 私、ちゃんとお父さんと向き合えたよ』 花音は笑ってそう言った。 だから俺も嬉しくなった。 今日も俺たちは、 いつものように空き教室にいた。 「昨日も電話で、お父さんと話したよ! 1時間も喋っちゃった!!」 楽しそうに家族の話をしている花音。 「よかったな」 「これからも、ここにいたいから、私はおばあちゃんと住むけど……。 いつかちゃんと、お父さんと家族に戻れる気がする」 花音は、過去という壁を乗り越えたんだ。 強くなった。 前より、幸せそうに笑うんだ。