【完】君ノート





次の日。



放課後、私は優くんと一緒にいた。




ボーッと遠くを見て、お父さんのことを考えている。


もうすぐ、会いに来るかもしれない……。

そんな恐怖しかなかった。




お母さん、私はどうしたらいい?






「……のん?……花音!」



優くんの声に、ハッとする。



「…わっ!……ど、どうしたの?」




「お前、今日ボーッとしてる」



ずっと考え事ばかりしてたからだ。




「……ごめんね」




そう言うと、優くんはいきなり私の鼻をつまんできた。



「ふぇっ!?」



「……なんかあったんだろ〜!?」




俺にはお見通し!っとでも言うように、私に詰め寄る優くん。