「花音……。今…俺…」



だめだ。


俺の方が、声が震えている。






だって、まだ分からないんだ。



本当に花音の声なのかって。




花音の声が聞けるなんて……。


嘘なんじゃないかって、夢なんじゃないかって……。







「優くん……」






分からない俺を、安心させるかのように


花音は、再び俺の名前を呼んだ。










なぁ、神様……。


目の前にいる花音を、抱きしめてもいいですか?