隣の席の涼太を見ると、もうすでに黒板の内容をノートに写し始めていた。



俺も見習ってシャーペンを手に取り文字を書こうとしてみた。





「…あっ」





あるじゃないか。


自分の想いを伝える方法が。




声じゃなくても言葉を伝えれる。






俺は真っ白なノートをパタンと閉じた。



それと同時に授業が終わるチャイムが鳴る。




俺はすぐに立ち上がった。