「ねぇ、花音ちゃん。
私にこんなこと言う資格ないんだけど……1つだけいい?
私と花音ちゃんは同じだって言ったけど、違うことが1つあるよ」
えっ?
「私は、三浦に気持ちを伝えた……。
振られたけど、ちゃんと伝えたよ…。花音ちゃんは?」
私は……。
私は、優くんに気持ちを伝えられなかった。
〔優くんを困らせる〕
私の気持ちは、迷惑。
きっと、優くんを困らせてしまう。
優くんが私がノートに書こうとした言葉を、聞いてくれなかったのは、
私の気持ちが、きっと迷惑だったから。
「三浦はそんな奴じゃない。想いを伝えることを、迷惑って思うような奴じゃないよ。
三浦と関わってみて、花音ちゃんは、そう思わなかった?」
さくら先輩の言葉に、ハッとした。
違う。
優くんは……。
いつも私の言葉を待ってくれた。
ノートに文字を書くと、真剣にその言葉を受け入れてくれた。
そして、必ず最後に笑ってくれるんだ…。


