【完】君ノート





「あははっ。花音ちゃんも泣いたの?」



花音ちゃんも。ってことは、さくら先輩も泣いたんだ。



私はコクンとうなずいた。




「そっか。顔、洗えば?」



私は言われた通り、水場まで行き、泣きはらした目を洗った。




そして、顔を拭いて、これからどうしようか迷っていると…。




「ねぇ、ちょっと時間ある?
花音ちゃんと、話したい」




さくら先輩がそう言ったから、私も聞きたいって思った。



話してくれるなら、私はその言葉を聞きたい。




だから、先輩の隣に座った。





そして先輩は、私を見ることなく、空を見上げて言った。