「花音ちゃん、いっぱい泣いちゃったから、目だけ洗ってきたら?」
みんなが、すごく温かい。
「俺も行こうか?」
沢田くんにそう声をかけられたけど、首を横に振った。
「沢田のバカ。女の子の顔を洗うとこ見るなんて、変態か!」
「はっ!ちげーし!!」
沢田くんは、友達にからかわれ、顔を赤くする。
そんな姿がおかしくて、クスクス笑ってしまった。
「あははっ。花音ちゃん笑ってる」
「笑うなよなー!木崎!」
わわっ!!
ごめんなさいっ。
そんな意味をこめて、ペコッ頭を下げた。
「ははっ!!冗談だって。
早く行ってきなよ」
沢田くんにそう言われて、私は水場に向かった。