「はぁ〜……」
大きなため息がでてしまう。
「なーにしけたツラしてんだよ!
元気だせ!優!!」
涼太は俺にガバッと肩を組んできた。
「……なんかもう、訳わかんねぇ。
俺、もっと近い存在だと思ってたのに…。
自惚れてた…。
全然、知らなかった」
花音が、沢田って奴と関係があること。
「え?俺のこと!?」
俺の言葉に、涼太は驚いたような、照れたような顔で言ってきた。
いや、花音のことだし。
「いやぁ……優は俺のこと、結構分かってくれてると思うぜ?」
頬を緩ませ、後頭部を掻くしぐさの涼太を見て、俺の眉間にしわがよる。
もうツッこむのもめんどい。


