【完】君ノート






〔優くん。本当にごめんなさい〕



ノートにそう書いて、バスタオルを手渡す。




「あっ。サンキュ!
気にするなよ?ほんとに大丈夫だから」



バスタオルを受け取り、そう言う優くん。




太陽はキラキラと優くんを照らしていた。

水にぬれてる髪の雫が、落ちるたびに輝いた。





自分のドジさに腹が立った。




ばか。


何もできない無力な奴。



いつも与えてもらってばかりで、優くんに何も返せてない。


むしろ、迷惑をかけてる。




情けない気持ちで涙が溢れる。





このままじゃ、優くんに嫌われてしまう。

いつかきっと、嫌気をさされてしまう。




それが不安で怖くなった。