【完】君ノート






〔私、何もできなくて…。
優くんしか助けを求めれなくて…〕



私が強張った手で書いてる途中、優くんは私の手を止めた。





「分かったから。大丈夫…」





そしてそのまま、優くんは私を胸に引き寄せ



「よく1人で頑張ったな」



って。



そう言って私の背中をさすってくれた。






私の涙はポロポロと溢れ出した。


これは優くんのせい。



私を包み込んでくれたから…。

その優しさに、救われた。







「1人で怖かったな…。もう大丈夫」



優くんは私の涙をぬぐうと、私の手をとった。



そしてそのまま、私がさっき来た道を歩き出す。




「行こう」




そして私は優くんに促されるまま、電車に乗った。