【完】君ノート






『あの…もしもーし?』



あっ。



なにしてるんだろう…私。



優くんが電話に出てくれても、喋れないじゃん…。




「………っ」





ばか…。


私のばか。



相手が喋らない電話なんて…気持ち悪くて切るに決まってるよ。




なにしてるんだろ…。






悔しくて涙が出た。



おばあちゃんを助けれない。


声がでない。


優くんに気づいてもらえない。




そんな自分が情けなくて。



溢れる涙をぬぐい、鼻をすすった。