「そういえば……百合は?」 そうだ。ずっと教室で待っているのに、 百合は一向に帰ってくる気配を見せない。 「ああ、百合ならもう帰ったぞ。なんかお父さんに早く帰ってこい、って言われたらしい。俺は、葉月を待ってから帰ろうと思ったから、残ってた」 「あ……そうなんだ。待たせてごめんね。………行こっか?」 少し首を傾げて優妃を見上げると、 「そうだな、行くか!」 と行って、優妃はにかっと笑った。