それからしばらくして、今度は渚がニコニコしながら口を開く。


「旬先輩も行くって!『え?旅館?マジで?ラッキー。山代に礼言っといてー』だそうです!」

案の定旬も乗り気だ。

「よかったぁ」

「はるちゃん…うへへ。ガールズトークにはるちゃんが前に教えてくれたあの話をたっぷりと…」

口元をニヤ付けながら言うあいつはまさしく、変態だ。渚に付き纏われ結構経つが未だに慣れない。今までで一番やっかいな奴に好かれたと日々痛感する。


「!!あの話ね!絶対話そうね」


…。あの話とは何だ。女同士の秘密か。俺の苦手分野だ。


「会長への愛の話も聞いてね!」

「もちろん!」

「ヤメロ」