こ、ここまで来たからには行くしかない。


私は再びドアノブを捻った。キキィと鈍い音を鳴らし、開いたドアの向こう側には…。



これでもかってくらい明るい髪と、これでもかってくらい着崩した制服と、これでもかってくらいピアスを付けている、いわゆる、不良がいた。


私はその不良と距離を置き座った。

「……」

「……」


お互い無言だ。話すこともないし話しかけられても困るけど。『自由の国』を聞かれてるしなぁ~。


「……」

「……」

「……」

「…自由の国は無いと思うぜ?」

「…ですよね」